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江戸の街には自転車がよく似合う。前編

2010.07.01 CYCLE/CONNECT/CITY
江戸情緒が残る古き良きものと、東京スカイツリーをはじめ新しい建築物やカルチャーが共存する注目のミクスチャーエリア、東トウキョウ=セントラル イースト トウキョウ。特に「馬喰町・小伝馬町・浅草橋」といった下町エリアは、FOIL GALLERYをはじめとする現代アートのギャラリースペースやリノベーション物件でのショップなど、今までこの地域にはなかったカルチャーが根付き始めている。そして、不思議とこの地域で広がっているカルチャーや集まる人たちの側には、必ずと言っていい程自転車の存在がちらり。この地域と自転車には、何か特別な縁があるのだろうか。今回は、2003年よりこのエリアでアートイベント”CET”の運営に関わって来た Z-PRODUCTION 代表シミズ氏と自転車好きが集う小伝馬町のカフェOnE drop cafe.の小松氏にお話をうかがった。

何色でもないから、自分の色で楽しめる街。

「セントラル イースト トウキョウ」と呼ばれるのは、秋葉原〜浅草橋〜東日本橋〜人形町〜三越前駅あたりの駅を囲むエリアにあたり、その中心部には、小伝馬町や馬喰横山の駅が存在するエリア。もともと問屋産業で栄えた商業都市だ。住宅よりも問屋や倉庫が多いこの場所に、現代アートやさまざまなカルチャーの空気が吹き込んできたのは2003年のこと。Z-PRODUCTION シミズ氏がスタートした「TOKYO DESIGNERS BLOCK CENRAL EAST」※1の開催がきっかけのようだ。
「TDB※2で当時デッドスペースならぬデッドビルとな
っていた青山の古ビルをリノベーションして会場にする試みがあって、そこに関わるメンバーが、デザイナーやアーティストの手で目の前のビルが生き返っていくというおもしろい体験をしたんです。そして、TDBの後、同じ様な状況のビルが東トウキョウにあることを知っていろいろ見せてもらい、縁あってTDBの東トウキョウ版イベントの開催に至ったというわけです。」
このイベントの開催をきっかけに、シミズ氏自身も東トウキョウエリアのおもしろさにどんどん引き込まれ、今まで麻布に構えていた事務所と住居を移してしまった。
「”まだ何色でもない“というのが、このエリアの印象でした。カルチャーやあそびという意味では、まだまだ何かできる。その未完成な状態に惹かれてしまったんです。ここ3年くらいで徐々にギャラリーやカフェ、クリエイターの拠点がこのエリアに増えているのは、同じようなアンテナを持った人たちが、自然と集まってきたということなんじゃないかと思っています。自分らしい何かを表現する余白がある、そこがこのエリアの魅力ですね」
※1
現在シミズ氏が毎年開催しているアートイベント「CENTRAL EAST TOKYO」の前身。第一回目である2003年は東京デザイナーズブロックの東トウキョウ版として行った。

※2
東京デザイナーズブロック。2004年まで5回にわたり青山エリアを中心に開催されていたアートイベント。

Z-PRODUCTION代表 シミズ ヨシユキ氏とOne drop café 小松 俊之氏
自転車乗りにも優しい駐輪スペースを備えたカフェ OnE drop cafe.
(上右)Z-PRODUCTION代表 シミズ ヨシユキ氏。
2003年より「TOKYO DESIGNERS BLOCK CET」をスタートし、現在も「CENTRAL EAST TOKYO」としてイベントを続けている。今年も秋の開催に向けて計画中。
(上左)OnE drop cafe. 小松 俊之氏。
OnE drop cafe.は、自然と自転車乗りが集う場所。店主 小松氏も移動手段は専ら自転車だそう。
(下)OnE drop cafe.
東京都千代田区岩本町2-9-11陽明ビル1F
http://www.onedrop-cafe.com/
一歩路地をはいれば問屋街
一歩路地をはいれば問屋街。同じエリアでもさまざまな顔をもっているのもCETエリアのおもしろさ

自分で動く、それが醍醐味。

生活もビジネスもこのエリアで動くことが多いというシミズ氏にとって自転車は“足”そのもの。
「このあたりは土地にゆとりがあるせいか、ポイントとポイントに距離があるんです。だから、歩くには少し遠いところもたくさんあって、自然と移動は自転車になります。それに、ここらへんは路地裏がおもしろいんです。一本入ると思いがけない出会いや発見があるから、停まったり戻ったり、自由に小回りがきく自転車が最適です」
自転車が似合う街には、当然、自転車に優しいスポットが生まれる。小伝馬町の駅から徒歩5分のところに位置するOne drop caféは、自然と自転車乗りが集う場所。店主 小松氏も移動手段は専ら自転車だそう。
「このエリアは迷うくらいがちょうどいい。一見、問屋街だし何にも目立っておもしろいものってないんだけど、路地裏に入ったり、気になる看板の店に入ってみたり、自分でひとつ、感性に合う場所をみつけたらこっちのもの。あとは芋づる式ですよ(笑)自分らしい何かを探したり、手に入れたり、カスタムしたり、そういう楽しさはこのエリアと自転車に共通する楽しさかもしれないね」
“自分で動く、自分で動かす”という能動的なところが、このエリアと自転車の共通項だ。自力で動き、自分らしい付き合い方ができるフレキシブルさという点は、おどろく程一致している。そう気づくと、このエリアに集まる人たちに自転車好きが多いのは、納得してしまうのだ。このエリアがもつ歴史や伝統や地形や人、街が持っているポテンシャルの中で遊ばせてもらうという感覚で、ゆっくりと路地裏を巡ってみると、五感を刺激する何かに出会えそうだ。
次回は引き続き、CETをフィーチャー。自転車で巡りたくなるスポットを紹介していくのでお楽しみに。
(text & photo: Orika Uchiumi)

Permalink: http://x2tokyo.jp/connect/central_east_tokyo/

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