お気に入りの1台を手に入れて、街を疾走する爽快感を自分のものにしてから、「そろそろ次のジャンルの1台を……」なんて考えている人もいるのでは? ロードバイクでガシガシ走り込むのや、MTBを山へ持って行って悪路を攻めるのも楽しい。また、気の合う仲間と集まって、BMXやフィックスドでトリックの練習に打ち込むのだって素敵だ。
そんな数ある自転車遊びの中で、今回、X2 TOKYOは「BIKE POLO/バイクポロ」に注目。その名の通り、自転車に乗ってプレーするポロ。ハードコートでのゲームが、2009年から日本国内で本格的にプレーされ始めたばかりのフレッシュなサイクルスポーツで、そのルーツは米国やカナダのストリートとされる。使用する道具は愛用の自転車と「マレット」と呼ばれるスティック、ボール、それと、ゴールを記す三角コーンのみ。正式試合は3対3で行われるが、最低2人でも楽しめる手軽さもうれしい。早くもメッセンジャーをはじめ、通勤帰りのビジネスマンにまで浸透してきているこのスポーツ。その魅力とは、何なのだろう?
そもそも日本でこの競技が行われるようになったキッカケは何か。日本のバイクポロシーンを牽引する団体「TOKYO HARDCOURT BIKE POLO」(通称:THBP)に話を伺った。
「現在は世界中で、それもかなり規模の大きい大会も行われている競技なんですよ。日本人で海外のメッセンジャーイベントに参加している人たちも、その存在は知っていたんですが、プレーしている人はいなかったんです。本格的に日本に持ち込もうとなったのは2009年。コペンハーゲンで行われたメッセンジャーのイベントに僕らが参加したときに、現地のバイクポロプレイヤーが、やってみなって声を掛けてくれたのがキッカケですね。全然できなかったんだけど、超楽しくて(笑)。上手い奴らはめちゃくちゃカッコいいし。僕らはそのときで一気にハマりました。この楽しさと興奮を日本の自転車ファンにも知ってもらいたいと思って、それからすぐにTHBPの活動をスタートさせました。国内のバイクポロも、当初は仲間内で始めた感じだったんですが、今では新しいコミュニティーもできて、徐々に盛り上がりつつあります。日本独自の大会も、少しずつですが行われるようになってきているんですよ。これからの広がりが楽しみです」
競技と国内のコミュニティーの成長に伴い、現在もブラッシュアップされ進化しているバイクポロのルール。その中のいくつかを見てみよう。
1)3対3でコートのなかでマレットをつかってボールを奪い合い、ゴールをきめる
2)ボディコンタクト、自転車同士の接触、マレットでマレットへのコンタクトはOKだが、マレットで自転車や相手を叩くような行為は禁止。激しい転倒などを含むコンタクトプレイの後は、お互いの健闘を讃えるハグ or 握手を推奨する。
3)ケガや自転車が壊れるという可能性もゼロではなく、そのときは大人の対応をする。
ゲームを観ているとかなりハードなスポーツに感じられたが、そのルールはとても紳士的。実際の試合では派手なクラッシュやボディタッチも見受けられるが、試合が終わればお互い和やかな雰囲気に戻っていた。これも互いの信頼関係があってこそのもの。集まる人々の年齢や職種も様々で、現プレイヤーたちも模索しながら競技を楽しんでいる。ポロプレイヤーの証であるマレットなどのDIYなツールやバイク、そして集うプレイヤー同士の繋がりはとても魅力的で、自分も仲間に入れて欲しくなる。自転車に乗る楽しみはもちろん、自転車を“使って”楽しむ、という新感覚のゲームスポーツ。駒沢公園や代々木公園でプレーしているのを見かけたら、思い切って声を掛けて飛び込んでみよう。きっと新しい自転車生活の道が開けるハズだ。
(text: Noritatsu Nakazawa, photo: Shingo Fujimoto / hue, Special Thanks to TOKYO HARDCOURT BIKE POLO)
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